
私は2009年10月1日付で、三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社の代表取締役社長に就任いたしました。当社が資産運用を委託された
日本リテールファンド投資法人(JRF) と
産業ファンド投資法人(IIF) という2つのJ-REITを、新たな時代にマッチした形でさらに成長・発展させていくべく、全力で取り組んでまいります。
JRFは我が国初の商業施設特化型REITであり、IIFはやはり我が国初の産業用不動産特化型REITです。商業施設は生活に密着した不動産であるとともに、楽しく、夢があるところです。JRFの保有物件を、お客様に喜んでいただけるとともに、多様化する消費者ニーズにも対応する新しいライフスタイルの提案を喚起できるような施設として育てていきたく思います。また、IIFが保有する物流施設やインフラ施設などの産業用不動産は、社会生活や経済活動を支える土台であり、なくてはならないものです。その社会的責任を果たし、経済社会に貢献できるよう、しっかり運営していく所存です。
業界全体に目を転じますと、2001年にスタートしたJ-REITは、順調な歩みを見せてきたものの、昨今の世界的な金融不安や不況の中で未体験の苦境に直面しました。しかしながらJ-REITの歴史はまだ浅く、こうした試練を乗り越え、それを糧として、次なる成長を目指していかねばなりません。J-REITは不動産と金融が融合した投資商品ですが、昨今では重心がやや金融に傾き過ぎてしまった面があります。収益不動産であるという側面を見直し、金融と不動産の最適バランスを追求することで景気変動の要因などをできる限り抑えながら、J-REITの本来の特徴とされる「ミドルリスク・ミドルリターン」を実現し、投資家の皆様に安心して投資いただけるものにと育てていくことが必要だと思います。
三菱商事・ユービーエス・リアルティ株式会社は、総合商社の三菱商事と欧州系金融機関であるUBSとの合弁会社というユニークな存在です。その大きな強みは、両スポンサーの優れたビジネスノウハウや事業体験を受け継ぎながら、高い「企業家精神」を有していることにあります。この精神の下で、当社はJ-REITの歴史において常に新たな試み、新たな運用手法に挑戦してきました。今後とも、常に原点に立ち返りつつ、新たな時代におけるJ-REITの姿を追求しながら、当社の方向性を明確に打ち出し、業界をリードしていくとの気概を持って資産運用に取り組んでまいります。
私の好きな言葉に、詩人の坂村真民さんの「念ずれば花ひらく」という一句があります。苦しいときでも強い「思い」を持って事に当たっていけば、やがては成就の花が咲く、という意味かと思います。この気持を忘れずに、与えられた使命を全力でまっとうしていきたいと考えております。
皆様には引き続き暖かいご支援、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。